ND5ロードスター ABSエラーの原因はSASコントロールモジュールの角度だった|セントラルサーキット1分35秒906で解決を確認

ND5ロードスター 2号機 ABSエラーとDSCエラーが多発するメーター サーキット

2号機には、サーキット走行中にABSエラーが多発するという深刻な問題がありました。特に、バックストレート後の右コーナー立ち上がりでエラーが頻発していました。そのため、コーナリング中にフルブレーキングができない状況が続いていました。

本記事では、ND5ロードスターのABSエラーが解決するまでの全記録をまとめます。診断から修理、そしてセントラルサーキットでの検証走行まで、詳細にお伝えします。なお、エラー多発からここに至るまでの経緯(トラブルシューティングの全過程)はND5 ABSエラー 原因究明|修復歴あり2号機 トラブルシューティング全記録で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。

ND5ロードスター 2号機 ABSエラーとDSCエラーが多発するメーター

2号機はなぜND5ロードスター ABSエラーが多発していたのか

2号機は修復歴あり車両です。購入時から助手席側アッパーアームの変形が疑われており、どこかに問題を抱えている可能性がありました。

サーキット走行中にABSエラーが出ると、メーターにオレンジ色の「!」マークが点灯します。エラーを消すには、最終コーナー通過後にエンジンをいったん切るしかありませんでした。これでは全開走行が不可能です。

特に6/6の大阪舞洲ジムカーナに向けて、早急な解決が必要でした。そこで、信頼できる整備工場である厚見自動車さんへ持ち込むことにしました。

厚見自動車への1回目ドッグイン

最初の診断では、2号機が修復歴あり車両であることから、ABSアクチュエーターまたはエアバッグECUに問題があると判断されました。

まず、DSC関連部品のセンサー初期化を実施してもらいました。しかしその後、セントラルサーキットを走行すると、同様のエラーが再び発生しました。初期化だけでは根本的な解決にはなりませんでした。

厚見自動車への2回目ドッグイン:ABSエラーの原因特定

走行後にOBD2でエラーを記録し、そのまま厚見自動車さんへ直行しました。

厚見自動車の整備士がND5ロードスターのSASコントロールモジュールを確認している場面

2回目の診断では、OBD2のダイアグを改めて詳しく解析してもらいました。その結果、縦方向加速度信号が複数回表示されていることが判明しました。

この信号はGセンサーから検出されるものです。したがって、Gセンサーを内蔵したSASコントロールモジュールに問題があると絞り込まれました。

SASコントロールモジュールの取り付け角度がND5ロードスター ABSエラーの原因だった

実車を確認したところ、厚見さんはすぐに異変に気づきました。SASコントロールモジュールが斜めに固定されていたのです。

SASコントロールモジュールはECUとGセンサーが一体化した部品です。そのため、取り付け角度がズレると、Gセンサーの測定値も正確な値からズレてしまいます。サーキットで横Gが1.1〜1.2G程度かかったとき、誤検知によるABSエラーが引き起こされていたと考えられます。

軽量化の際に固定金具を廃棄していた

ND5ロードスター 1号機のSASコントロールモジュール 固定金具なしでも取り付け角度がたまたま90度に近い状態
ND5ロードスター 1号機のSASコントロールモジュール 取り付け角度が90度に近くABSエラーが発生しなかった原因

実は、1号機でも軽量化のためにSASコントロールモジュールの固定金具を撤去していました。しかし、1号機ではABSエラーは発生しませんでした。

理由はシンプルです。1号機は固定金具なしでも、たまたま取り付け角度が90°に近い状態を維持していたからです。

一方、2号機は30°傾いた状態で固定されていました。

ている.jpgND5ロードスター 2号機のSASコントロールモジュールが45度傾いた状態 ABSエラーの直接原因

厚見さんから「SASコントロールモジュール周辺の軽量化を行ったか」と確認されました。正直に「行った」と答えると、固定金具が廃棄されていることが原因と特定されました。

厚見さんの在庫から固定金具を借用

厚見自動車の整備士がND5ロードスター 2号機にSASコントロールモジュール固定金具を取り付けている場面

本来の固定金具は、すでに廃棄してしまっていました。純正部品(品番:N247-57-KX0A)の新品はメーカー在庫なしで、7月中旬まで納品不可とのことでした。

そこで、厚見さんのところにたまたまあったND5用のSASコントロールモジュール固定金具を2号機に取り付けてもらいました。これでSASコントロールモジュールを正しい角度で固定できる状態になりました。

ステアリングセンターの補正は自分で実施

OBD2診断でND5ロードスターのステアリングセンターズレが判明しタイロッド調整の指示を受けた

OBD2の診断では、もう一つの問題も検出されました。ステアリングセンターのズレです。厚見さんから「タイロッドで補正してください」との指示をいただきました。これは自分でできる作業です。

5月22日朝 ND5ロードスターのフロントアライメントをメイプルワンゲージで調整する様子

5月22日の朝一番に、イケアフォーミュラのメイプルワンゲージを使ってステアリングセンターを調整しました。

イケアフォーミュラ メイプルワンゲージによるND5ロードスターのフロントトー調整 精度の高さを確認

メイプルワンゲージによるトー調整は精度が非常に高いです。フロントのトーをタイロッドで微調整し、ステアリングセンターをしっかり出すことができました。

ND5ロードスター ステアリングセンターが真っすぐに補正された状態 黄色テープのセンターマーク

調整後のステアリングは、黄色のセンターマークを見てもばっちり真っすぐを向いています。準備万端でセントラルサーキットへ向かいます。

セントラルサーキットで検証走行:ND5ロードスター ABSエラーゼロ!

いよいよ検証走行です。2号機のシェイクダウン走行(ND5セントラルサーキット 2号機シェイクダウン|ABS死亡でも1:35.27)ではABSが機能しない状態でもタイムを出しましたが、今回はその問題を完全に解決した上での本番走行です。

最大の懸念ポイントはバックストレート後の右コーナーです。ここはこれまで毎回ABSエラーが発生していた場所でした。

アウトラップを慎重に走行し、次のラップから全開アタックを開始しました。右コーナーに差し掛かっても、メーターにエラーは点灯しません。次のコーナーでも同様です。

ABSエラーは一度も発生しませんでした!

嬉しくなって、アウトラップ後の3ラップを全開で走り続けました。ベストタイムは1分35秒906です。安価なNS-2R 195/55R15の4部山という条件を考えると、相当に良いタイムです。

セントラルサーキット走行後のND5ロードスター NS-2R 195/55R15 4部山 1分35秒906達成 ABSエラーゼロを確認

これで6/6の大阪舞洲ジムカーナも不安なく参戦できます!

帰宅後:自作固定金具で厚見さんへ返却

セントラルサーキットから帰宅後、一つの課題が残りました。厚見さんからお借りしたSASコントロールモジュール固定金具を、早急に返却する必要があります。純正金具の納品は7月中旬のため、それまでの間は自作の固定金具で対応することにしました。

セントラルサーキット走行後 ND5ロードスターのSASコントロールモジュール 固定金具返却前の状態

SASモジュールの位置関係を精密にメモ

ND5ロードスターのSASコントロールモジュールと車体の位置関係をノギスと手書きメモで精密に記録

まず、金尺とノギスを使ってSASコントロールモジュールと車体の位置関係を精密に計測し、手書きでメモしました。自作金具で再現するためには、X・Y・Z軸の寸法&角度と純正金具との取り付け位置を正確に把握することが重要です。

ND5ロードスターのSASコントロールモジュールを固定金具ごと取り外し返却準備をした状態

位置関係の記録が完了したら、SASコントロールモジュールを取り外しました。これで厚見さんへの固定金具返却準備が整いました。

コーナンプロで部材を購入し自作金具を完成

いつものコーナンプロで必要な部材を購入し、自作の固定金具を製作しました。製作で最も重要なポイントは次の4点です。

  • X軸(横方向)を90°に保つこと(汎用ステーで対応)
  • Y軸(縦方向)を90°に保つこと(汎用ステーで対応)
  • Z軸(縦方向)を90°に保つこと(15mmのゴム板で対応)
  • 純正金具と同じ取り付け位置を再現すること
ND5ロードスター 自作ブラケットでSASコントロールモジュールを仮固定した状態 7月中旬に純正金具へ交換予定

自作金具による仮固定が完了しました。これで厚見さんに固定金具をお返しできます。7月中旬に純正金具が納品された際に、正式に交換します。

まとめ:ND5ロードスター ABSエラーは厚見自動車さんのおかげで解決した

厚見自動車 外観 ND5ロードスターのABSエラーを解決してくれた信頼できる整備工場

今回のND5ロードスター ABSエラー解決の流れをまとめます。

原因:SASコントロールモジュールの取り付け角度が45°ズレていた
(軽量化の際に固定金具を廃棄したことによる)

解決の手順:

  1. 厚見自動車さんの在庫からSASモジュール固定金具を借用・取り付け
  2. OBD2で検出されたステアリングセンターのズレをタイロッドで補正
  3. セントラルサーキットで検証走行 → ABSエラーゼロを確認

今回のトラブルシューティングを通じて、厚見自動車さんの診断力の高さを改めて実感しました。修復歴あり車両の複雑なトラブルに対し、OBD2のデータを丁寧に読み解き、的確に原因を特定してくださいました。

気軽に相談できる整備工場があることは、サーキットを走るドライバーにとって非常に心強いです。厚見自動車さん、本当にありがとうございました。

6/6の大阪舞洲ジムカーナでは、2号機の全力でタイムアタックに臨みます!

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