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ブレーキパッドおすすめ|ND5の街乗り・サーキット使い分け

街乗り用とサーキット用でブレーキングポイントが3分の1変わったND5の実測 チューニング

※本記事には広告が含まれます。

ブレーキパッドを変えると、踏み始める位置が3分の1になります。実測で、ブレーキングポイントは150m手前から50m看板付近まで変化しました。

「純正パッドのまま走って大丈夫?」。答えは、大丈夫ではありません。筆者は街乗りパッドでセントラルを走り、「止まらない…怖い」を体験しました。

2年間・約20,000kmの実使用データで解説します。結論は、使い分けです。そして使い分けるには、自分で換えられる必要があります。

セントラルサーキットのピットで待機するND5ロードスター1号機

この記事でわかること

  • ブレーキングポイントの実測差(150m vs 50m)
  • DIXCEL ES・WinmaX MC3・プロミューRACING-N+の使い分け
  • 2年間・約20,000kmのリアルな耐久性データ
  • 🔴 写真で見る「交換時期」の判断基準
  • ピットでパッドを換えるために必要な工具
  • 🔴 ブレーキフルードの交換も、1人でできます
  • 使い分けがコスト・安全性の両面で最適な理由

ブレーキングポイントの実測差|約3分の1

まず、最も重要なデータからお伝えします。

パッドブレーキングポイント(セントラル)
DIXCEL ES(街乗り用)約150m手前から踏まないと止まらない
WinmaX MC3(サーキット用)約50m看板付近まで詰められる

ℹ️ これは「制動距離」そのものではありません。コーナー手前のどこから踏み始められるか、という差です。

同じコース・同じ車で、3分の1。つまりタイム以前に「安全に止まれるかどうか」が変わります。

⚠️ 街乗りパッドのまま走ると、連続周回でフェードが発生します。パッド交換は「速くなる投資」ではなく、「安全に走る必須コスト」と考えてください。

ℹ️ 走行の全体像はセントラルで10秒縮めた記録で解説しています。

⚠️ そして体感はあてになりません。だから私は毎回タイムを残しています。

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街乗りブレーキパッドがサーキットで危険な理由

街乗り用は、低温域の扱いやすさを優先した設計です。だから連続高負荷では、性能が大幅に低下します。

高温でフェードが発生し、制動距離が大幅に伸びる。最悪は、コースアウトや接触につながります。

⚠️ 「1〜2周ならESでも大丈夫」という判断は危険です。フェードは、予告なく起きます。

そしてND5は軽量ゆえに、連続周回のブレーキ負荷が特に大きくなります。

筆者のブレーキパッド構成

用途パッド温度域
街乗り・ジムカーナDIXCEL ES常温〜600℃
サーキット(〜2026年4月)WinmaX MC3常温〜750℃
サーキット(現在)プロミュー RACING-N+100〜800℃

ESとMC3の組み合わせを、2年間・約20,000km使い続けました。その間、不満はゼロです。

DIXCEL ESレビュー|街乗り・ジムカーナ用

まずESは、低温からしっかり効く定番パッドです。扱いやすく、価格も安い。

ただしサーキットでは、熱に負けます。つまり「街乗り・ジムカーナ専用」と割り切るのが正解です。

新品のDIXCEL ESブレーキパッドと付属のラバーグリス
DIXCEL ESにはグリスが付属します。鳴き止めにそのまま使えます

筆者が買ったのは前後セットで約16,900円でした。1号機・2号機とも、街乗り側はこれです。

DIXCEL EXTRA Speed(ES) ブレーキパッド前後セット ND5RC用

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💡 グリスが同梱されているのは、地味に効きます。別で買う必要がありません。

新品のDIXCEL ESと取り外した摩耗済みブレーキパッドを並べて厚みを比較
左2枚が新品、右2枚が外したパッド。厚みの差がはっきり出ます

⚠️ サーキット走行には使用しないでください。RS/NR-A等は、適合確認を推奨します。ラインナップはDIXCEL公式へ。

WinmaX MC3レビュー|2年使い切った完結レビュー

MC3(旧AP3の後継)は、サーキット用として2年間使い切ったパッドです。つまり寿命まで見届けた、完結レビューになります。

新品のWinmaX MC3ブレーキパッド前後セットと品番1449・662の箱
WinmaX MC3の前後セット。フロント1449/リア662です

スペック

  • 摩擦係数(街乗り):0.45〜0.55
  • 摩擦係数(ミニサーキット):0.37〜0.43
  • 対応温度域:常温〜750℃
  • 材質:ロースチール材

ℹ️ 摩擦係数はメーカー公表値です。サーキットで効くのは、高温域でも係数が落ちない点になります。

実際の効果

高温でも効きが安定し、連続周回でタレません。そしてフェードしにくく、コントロール性が高い。

その結果、制動ポイントを詰められるようになりました。

筆者が買ったのは前後セットです。品番はMC3-1449/MC3-662で、約33,000円でした。

WinmaX MC3 ブレーキパッド前後セット ND5RC用 MC3-1449/MC3-662

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⚠️ Brembo装着車は別品番になります。メーカー情報はWinmaX公式へ。

🔴 写真で見る|交換時期の判断基準

「いつ換えればいいのか」。そもそも、これが一番よく聞かれる質問です。

そして答えは単純です。外して見るのが、一番早い。

2年20,000km使用して摩材を使い切ったWinmaX MC3の前後8枚を並べた状態
使い切ったMC3の前後8枚。焼けた色と摩材の減り方が分かります

⚠️ 平らに置いただけでは、残量は分かりません。側面から見てください。

WinmaX MC3の側面から見た摩材の残り厚みとバックプレート
側面から見た摩材残量。ここまで減ったら交換のサインです

🔴 バックプレートとの境目が近づいたら、交換です。つまり摩材が3mmを切るあたりが目安になります。

💡 そして外したついでに、ローターも見てください。段付きが大きければ、研磨か交換の検討が要ります。

⚠️ 作業前に、ブレーキダストは落としておきます。そのほうが状態が見えます。

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💡 ホイールに付いたダストは、水圧のほうが早く落ちます。

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2年間・20,000kmのリアルな耐久性

使用開始2024年2月
使用終了2026年4月(摩材を使い切り)
使用期間約2年
総走行距離20,000km超
用途サーキット専用(街乗り・ジムカーナはES)
減り方前後とも均等

前後とも均等に減っていました。つまりND5の重量配分の良さも、ここに現れています。

✅ サーキット専用の使い分け運用で2年。年あたり約16,500円の計算です。

現在のサーキット用|プロジェクトミュー RACING-N+

そしてMC3を使い切りました。移行先は、プロジェクトミューのRACING-N+です。

新品のプロジェクトミュー RACING-N+ブレーキパッド前後セット
プロジェクトミューのRACING-N+。鮮やかなエメラルドグリーンです
項目WinmaX MC3RACING-N+
温度域常温〜750℃100〜800℃
摩擦係数0.37〜0.550.39〜0.48μ
低温側常温から100℃から

MC3より、高温側に振った選択です。そのぶん低温側の下限が100℃なので、街乗りには向きません。

プロジェクトミュー RACING-N+ ブレーキパッド前後セット ND5RC用

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ℹ️ 1回走っただけで、すでに焼け色が入っています。

初回走行後に焼け色が入ったプロジェクトミュー RACING-N+のブレーキパッド
初回走行後のRACING-N+。すでに表面が焼けています

ℹ️ 実戦評価がまとまり次第、本記事に追記します。現時点では「MC3より高温寄り」という位置づけまでです。

🔴 使い分けは、自分で換えられないと成立しません

ここまで「使い分けが正解」と書いてきました。ただし、現実的な問題もあります。

サーキット当日、ピットでパッドを換えることになります。ショップには頼めません。

方法1回あたり年2回の走行会なら
ショップに依頼(往復2回)約5,000〜10,000円約20,000〜40,000円
工具を買ってDIY0円0円

⚠️ しかも、行き帰りは街乗りパッドで走りたいはずです。サーキット用パッドで公道を往復すると、低温で効きません。

💡 工具は1回買えば、一生使えます。1回目の交換で、ほぼ元が取れる計算です。

まず、安全に車を上げるところから

まずホイールを外さないと、何も始まりません。

⚠️ 車高調を入れていると、一般的なジャッキは入りません。

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🔴 そして上げたら必ず受けます。下に手を入れる作業です。ジャッキだけは、絶対にやめてください。

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💡 ナットの脱着は、インパクトが速いです。

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🔴 ただし最後は、必ずトルクレンチで締め直してください。

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⚠️ そしてナットは座面形状を確認してください。社外ホイールだと、純正ナットが使えない場合があります。

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フロントとリアで、必要な工具が違います

ここが最初につまずくところです。ND5のキャリパーは、前後で戻し方が違います。

ピストンの戻し方必要な工具
フロントまっすぐ押し込む押し込み型ツール
リア回しながら押し込むキューブ型ツール

⚠️ リアを無理に押し込むと、内部機構を壊します。ここを知らずに現地で詰むのが、一番よくあるパターンです。

① フロント用|ディスクブレーキピストンツール DT211

筆者が使っているのはアストロプロダクツのDT211です。フロントのピストンを、まっすぐ押し戻す工具になります。

これが無いと、新品パッドが入りません。摩耗したぶんだけピストンが出ているからです。

アストロプロダクツ ディスクブレーキピストンツール DT211(フロント用)

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② リア用|キューブ型ピストンツール

リアは、押すだけでは戻りません。回しながら押し込む必要があります。

キューブ型なら、ピストンの溝に合わせて回せます。サイズ違いの面が複数あるので、1個で複数車種に対応しやすいのも利点です。

ブレーキキャリパー ピストンツール キューブ型(リア用・回しながら戻す)

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✅ この2つで、前後のパッド交換が完結します。合わせても数千円です。

💡 そしてスライドピンには、グリスを塗り直します。固着すると片減りします。

STRAIGHT スレッドペースト 30g 36-081(超耐熱潤滑剤・焼付防止剤)

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ℹ️ 暗いピットでの作業なら、手元を照らすものがあると確実です。

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🔴 ブレーキフルードの交換も、1人でできます

パッドを換えるとき、ピストンを押し戻します。そのぶんのフルードがリザーバーへ戻るので、レベルを必ず確認してください。

ND5ロードスターのブレーキフルードリザーバータンクとMAX・MINの目盛り
リザーバータンクのMAXとMIN。ピストンを戻す前に必ず確認します

⚠️ 溢れると、塗装を痛めます。

そしてサーキットを走るなら、フルードの劣化は制動力に直結します。沸点が下がると、パッドがどれだけ良くても止まりません。

💡 ワンマンブリーダーなら、助手は要りません

そもそもフルード交換は、2人作業だと思われがちです。

✅ 逆流防止弁つきのホースがあれば、1人で完結します。ペダルを踏んで、抜けた分を足すだけです。

ワンマンブリーダーのホースをキャリパーに繋いでブレーキフルードを抜く作業
ワンマンブリーダーで1人作業。ホースを繋いでペダルを踏むだけです

ワンマンブリーダー 逆流防止弁付き(ブレーキフルード交換用)

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⚠️ 抜いた古いフルードは、はっきり茶色くなっています。つまり見れば交換時期が分かります。

DIXCEL DOT5.1の新品ボトルと、抜いた茶色く変色した古いブレーキフルード
抜いた古いフルードは茶色。新品との差は、見れば分かります
使い方交換サイクル
街乗りメイン2年に1回の全量交換
サーキットを頻繁に走るシーズンごと

筆者が買っているのはDIXCEL DOT5.1の1L缶で、約2,500円です。1缶でND5の全量交換ができます。

DIXCEL ブレーキフルード DOT5.1 1L BF510-01

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⚠️ 開封後は吸湿が進みます。次回は新品を使ってください。ここをケチると、パッドの性能が出ません。

交換にかかる時間

慣れれば、ピットで30分程度です。ホイールを外して、キャリパーを開けて、ピストンを戻して、パッドを入れる。

ℹ️ 作業の様子は足回り全交換の記事で公開中です。

⚠️ 走る前に、保険を確認してください

そしてパッドを換える段階なら、走行会に出る方がほとんどだと思います。

多くの自動車保険は、競技やそのための走行を免責としています。つまりコース上で壊しても、車両保険は出ません。

⚠️ 対象になるかは契約で違います。だから一度、約款をご確認ください。

私の任意保険は年34,570円です。契約内容はロードスターの任意保険の記事で公開しました。

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ブレーキパッドを使い分けるべき3つの理由

  • サーキットの安全:フェードによるコースアウトを防げる
  • 日常の安全:街乗り用は低温から効くため、通勤や買い物でも安心
  • コスト:高価なサーキット用を温存でき、トータルで安く済む

兼用は、どちらも中途半端になります。つまり良いことはありません。

こんな人におすすめ

向いている人まだ不要な人
サーキット走行派街乗り・ワインディングのみ
フェードを経験したことがあるDIXCEL ES一本で十分
安全にタイムを縮めたい—
自分で整備したい—

💡 そしてブレーキを強化したら、次はタイヤです。止まる力は、最後はタイヤが受け止めます。

NANKANG ナンカン CR-S 195/50R15 サマータイヤ

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ℹ️ 冬や朝イチが多いなら、低温に強い銘柄が安心です。

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⚠️ そして足が柔らかいと、ブレーキを踏んだ瞬間に前が沈みます。

TEIN 車高調 MONO SPORT マツダ ロードスター ND5RC GSMD0-71SS3

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ℹ️ 車高を変えたら、アライメントも動きます。だから確認はセットです。

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⚠️ キャンバーも同時に見ておくと、片減りの原因が切り分けられます。

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よくある質問

Q. 純正ブレーキパッドでサーキットは走れる?

おすすめしません。連続周回でフェードが、予告なく起きるからです。街乗りパッドでは、150m手前から踏んでも止まりませんでした。

Q. ブレーキパッドの交換時期は?

摩材の厚みを、側面から見て判断します。バックプレートとの境目が近づいたら交換です。目安は3mmを切るあたり。平らに置いただけでは分からないので、必ず横から確認してください。

Q. ブレーキングポイントはどれくらい変わる?

実測で、150m手前から50m看板付近へ。約3分の1になりました。タイム以前に、安全性の差です。

Q. MC3の寿命はどれくらい?

使い分け運用で、約2年・20,000km超を走り切りました。年あたり約16,500円の計算です。サーキット専用として使えば、2シーズン以上は十分に持ちます。

Q. パッド交換は自分でできる?

できます。ただしフロントとリアで必要な工具が違います。フロントは押し込み型、リアは回しながら押し込むキューブ型。この2点があれば、ピットでの交換も可能です。

Q. リアのピストンを押し込めないのですが

リアは回しながら戻す構造です。まっすぐ押しても入りません。力任せに押すと、内部機構を壊します。キューブ型のピストンツールを使ってください。

Q. ブレーキフルードの交換は1人でできる?

できます。逆流防止弁つきのワンマンブリーダーを使えば、助手は不要です。ペダルを踏んで、リザーバーに減った分を足すだけ。抜けたフルードが茶色ければ、交換時期を過ぎています。

Q. サーキット当日に交換するのは大変では?

慣れれば、ピットで30分程度です。手間より、フェードのリスクのほうが大きいと考えています。そもそもサーキット用パッドで公道を往復すると、低温で効きません。

まとめ|使い分けが安全とコスパの最適解

サーキットを走るなら、ブレーキパッドの使い分けは必須です。3分の1という差は、「安全に止まれるか」の差だからです。

  • 街乗り用パッドは150m手前から踏んでも止まらない
  • サーキット用なら50m看板まで詰められる
  • 街乗り・ジムカーナはDIXCEL ES、サーキットはMC3かRACING-N+
  • MC3は2年・20,000kmで使い切り(年約16,500円)
  • 🔴 交換時期は、摩材を側面から見て判断する
  • 使い分けるなら、ピットで換えられる工具が要る
  • フロントは押し込み型、リアはキューブ型。前後で違う
  • 🔴 フルード交換も、ワンマンブリーダーで1人でできる

迷ったら、街乗り・ジムカーナはES、サーキットはMC3を選んでください。そして工具を2つ揃えれば、その日から自分で換えられます。

【追記】その後、2号機にも新品のDIXCEL ESを投入しました。作業は2号機の足回り全交換記事で紹介しています。

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